こんにちは。しいままです。

最近、私の住む地域で「おたふく風邪」が流行っているのですが、保育園や小学校で流行っているだけでなく、中学校でも流行っていてとても心配です。

よく、「大人になっておたふくにかかると大変だ!(特に男性)」と聞きますが、中学生がおたふくにかかっても結構大変だ、と今回身近な流行を通して感じました。

なぜなら、中学生の息子の同級生数人は、予防接種をしていなくておたふくに罹り、かなり重症で入院してしまったのです。

そこで今日は、中学生がおたふく風邪にかかった場合の症状や合併症、予防接種について考えてみたいと思います。

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中学生のおたふく風邪、その症状と合併症は?

症状

おたふく風邪は、2~3週間の潜伏期間の後に発症します。

中学生のおたふく風邪の症状は、基本的には子供と同じですが症状が重くなる傾向にあると言われています。

まず発熱・頭痛・悪寒・食欲不振・全身倦怠感といった症状で始まり、、耳下腺部(耳の下、頬の後ろ側、あごの下)が腫れてきます。

大抵片側の腫れから始まって1~2日で両側が腫れてきますが、片側しか腫れない場合もあります。

個人差はありますが、最初の3日位は腫れている耳下腺部が痛み、その腫れと痛みがひどくなると食べ物を噛めなかったり、飲み込めないということもあります。

一般的に耳下腺部の腫れは、1週間~10日ほどでおさまります。

中学生がおたふく風邪にかかった場合、高熱(40℃近く)が出て耳下腺部の腫れもかなりひどいことが多いようです。

実際、おたふく風邪に感染した息子の友だち(入院はしていない)も熱が高く、耳下腺部がパンパンに腫れてしまい、食事をするのも大変だったと親御さんに聞きました。
そして症状が重くなった場合、何より怖いのは合併症です。

合併症

国立感染症研究所 感染症情報センターによるとおたふく風邪には次のような合併症があります。
■無菌性髄膜炎(ウィルス性髄膜炎)

おたふく風邪の合併症で一番多いのがこの無菌性髄膜炎(ウィルス性髄膜炎)で、おたふく風邪患者の約10%に見られます。

息子の同級生で入院してしまった人たちは皆この無菌性髄膜炎だったようです。

 

「無菌性髄膜炎」は、高熱、嘔吐(吐き気)、強めの頭痛、は起きるものの意識障害は少なく、あったとしても軽症だそうです。

症状が軽症な場合は自宅療養も可能だそうですが、息子の同級生たちは入院して治療したようです。

とはいえ、ウィルス性なので抗生物質は効きませんし、菌に直接的に作用する特効薬もないようです。

おたふく風邪およびその合併症の治療は基本的には対症療法となります。

発熱などに対しては鎮痛解熱剤の投与を行い、髄膜炎合併例に対しては安静に努め、脱水などがみられる場合は点滴の処置になるようです。

無菌性髄膜炎の場合は後遺症率はかなり低いらしく、予後は良好な場合がほとんどです。

幸いなことに、息子の同級生たちも今は元気に通学しています。

 

■難聴

20,000 例に1例程度に難聴が起きるとの報告があります。

また片耳だけ聴こえにくくなることが多いため、発見が遅れやすいのも特徴です。

 

■睾丸炎・卵巣炎

思春期以降では、男性で約20~30%に睾丸炎 、女性では約7%に卵巣炎を合併するとされています。

 

■膵炎(すいえん)

また、稀ではありますが膵炎も重篤な合併症として報告されています。

 

以上のように、おたふく風邪にはいろいろな合併症のリスクもありますから、感染や重症化することを予防することが重要だと考えられています。

 

そして、おたふく風邪を効果的に予防する唯一の方法がワクチンなのです。(国立感染症研究所 感染症情報センター

 

予防接種(ワクチン)

子供が小さい時は、早くかかってしまったほうがいいかも・・・という考えで予防接種を受けさせないママ友もたくさんいましたが、中学生で未だ罹っていなく、かつ予防接種をしていないという人が多いことに正直驚きました。

予防接種に関しては、賛否両論あるので一概には言えませんが、私は予防接種には賛成なんです。

厚生労働省によると

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ワクチンの効果等についておたふくかぜワクチン接種による抗体陽転率は 90~100%であり、時間の経過 とともに抗体価は減衰する。また、本ワクチンの有効性については、国内で使用されている株で 75~90%である。さらに、ムンプスウイルスを含むワクチンを1回定期接種する国では、おたふくかぜの発症者数が 88%減少し、2回定期接種する国では 99%減少している。2009 年時点で 118 か国が MMR ワクチンを定期接種に導入し、ほとんどの国で2回接種が行われ、世界的に流行性耳下腺炎の発生件数は激減している。加えて、集団免疫効果に関しては、ワクチン接種率が 30~60% のときはムンプスウイルスが部分的に排除され、初罹患年齢が高年齢側にシフトし、接種率が 85~90%になると罹患危険率が0になり、流行が終息するモデルの報告があるが、米国及びフィンランドにおけるワクチン接種率と発生件数からこのモデルの正しさが実証されている。また、安全性について、ワクチンによる無菌性髄膜炎の起こる確率は、自然感染後のものより低い。

 

入院してしまった息子の同級生は、中学校のテストを受けることができませんでしたし、回復までにもかなりの日数がかかりました。

おたふく風邪は出席停止の病気ですが、いくら欠席扱いにならないとはいえ中学生が10日以上学校に行けないのはやはり大変なことだと思うのです。

万が一中学3年性の受験シーズンに罹ってしまい試験を受けられないようなことになったら、人生が変わってしまうかもしれない・・・と思うのは考えすぎでしょうか?

 

おたふく風邪の抗体検査

ところで、「不顕性感染」と言って、ウィルス感染者のうち約3割はほとんど無症状で終わるか、普通の風邪程度の症状で済んでしまうことがあるようです。

知らないうちにおたふく風邪に罹っていたという人もいるということなんですね。

ではどうしたらそれがわかるか、というと「抗体検査」をすることでわかります。

種    類 内                    容
中和抗体 最も確実におたふくかぜの既往歴を反映しますが、手技の煩雑さと

検査費用が高いことから一般的にはあまり普及しておりません。

ELISA抗体 中和抗体と同程度に感度が高くIgG抗体とIgM抗体とを区別して測定

することができます。おたふくかぜの既往歴を調べるにはこのELISAIgG

抗体の測定が最適です。

CF抗体 ウイルス粒子の内側に存在するN蛋白に対する抗体で自然感染では早期

に出現して4倍以上の抗体反応を示しますが、長期に持続することはあ

りません。

HI抗体 ウイルスが細胞に感染するときに働くエンベロープ蛋白に対する抗体で、

CF抗体と同じように自然感染でも長期に持続することはないようです。

近縁のパラインフルエンザウイルスと交差反応を起こすことがあります。

出典:北里第一三共ワクチン株式会社

心配な場合は、検査する、というのも選択肢に入れて考えたらいいのではないでしょうか?

 

 

 

まとめ

年齢がいってからおたふく風邪に罹ると大変、ということはどうやら本当みたいです。

おたふく風邪の症状は、発熱・頭痛・悪寒・食欲不振・全身倦怠感というものを伴って耳下腺部が腫れます。

小さな子供も中学生も基本的には同じですが重症度が中学生の方が高いようですね。

そして症状が重くなった場合に心配なのが合併症です。

おたふく風邪の合併症には、無菌性髄膜炎・難聴・睾丸炎・卵巣炎・膵炎などがあります。

おたふく風邪を予防するのに効果的なのはワクチン接種です。

ワクチンによる予防効果は約90%と考えられていますし、もし感染することがあっても、比較的軽症となる場合が多いようです。

ところで、ウィルス感染者のうち約3割はほとんど無症状で終わるか、普通の風邪程度の症状で済んでしまうことがあり、それを「不顕性感染」と言い知らないうちにおたふく風邪に罹っている人もいるのです。

おたふく風邪にかかったかどうかは「抗体検査」をすればわかりますので心配な人は調べてみるのもいいかもしれませんね。

 

我が家で唯一おたふく風邪に罹っていない長女ですが、小さいころに予防接種をしました。

でも、それから10年近くたっているためワクチンの抗体が切れていないか心配になり小児科の医師に相談してみました。

その答えは、

「5年ほど前に弟がおたふく風邪に罹っていて、その際におたふくのウイルスに触れている。そのため彼女の持っている抗体が強く働いていたと考えられるから予防接種しただけの場合に比べると免疫は強いはず。なので今のところ2度めのワクチン接種は必要ない」ということでした。

その答えを聞いて少し安心した、しいままでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

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